中に入る前に、すべてのドアに気を配っておけ。振り返って注意しておけ。敵が中のどの席に座っているか知れないから。

与えるものは幸せだ。客がやってきた。どこに座ろう。竈の火にあたりたくて仕様がない者はせっかちすぎる。

膝を凍えさせてやって来た人には火が必要だ。山を越えて来た人には食物と衣服が必要だ。

宴会にやって来る人には、水とナプキンと招待が必要だ。出来れば、奥ゆかしい、と評判を得て、ふたたび歓迎されるように。

遠くへ旅する人には知恵がいる。家ではなにも苦労がいらぬ。愚者が賢者と席を同じうすれば、物笑いの種になる。

己の知恵を自慢するな。賢くて無口な人が、他家を訪れても、ひどい目にあうことは稀だ。分別より頼りになる友は、決して手に入るものではないから。

注意深い客は、食事に呼ばれたら沈黙を守る。人の話に耳を傾け、眼であたりに気を配る。このように、賢明に人は誰でも、あたりに注意を払う。

人の称賛と好意をうる者は幸せだ。他人の心の中に見つける知恵は頼りにならぬ。